2010年12月19日日曜日

GL21の視察者

 今年ももう師走、あれやこれやといった用事が脳裏をかすめ、日々気忙しくお過ごしの方も多いと思います。Gl21にも、年の暮れ=年度の4分の3が過ぎようとしているこの時期、視察依頼が多くなってきました。12月に入り、学生さんの卒論の取材、各地で頑張っていただいているパートナーさんらの現場確認、これから不用食器回収をスタートされる市民団体の見学、また食器のリサイクルを映像化して地域に紹介するための撮影・・・などなどさまざまです。これからも長野県や奈良県などからバスや車でおいでになる予定です。

 今回は視察・見学に同行し、その中でピックアップしたいくつかの写真をご紹介したいと思います。

下の写真は、陶磁器・焼き物作る上で基本となる三原料。粘土はロクロや紐づくりなどで形を作る上で欠くことのできない可塑性原料。この蛙目粘土(がいろめねんど)は原土に多量の石英の粒がふくまれ、湿ると蛙の目のように光ることからつけられた名前。瀬戸珪砂(石英)はお隣の瀬戸地域で多量に産し、陶磁器の耐火度を高めたりボディーを丈夫にする働きがあります。次の長石は陶磁器の焼き締めるためにどうしても必要な原料で、焼き締めるためのガラス化を強力におしすすめてくれます。この基本三原料に食器の粉砕物が配合され「Re-食器」がつくられます。将来的には食器の粉砕物と若干の粘土だけで「Re-食器」をつくりたいものです。
この写真は、上の原料と食器粉砕物を水を加えて混ぜ合わせ、微粉砕したあとに余分な水分を搾りだしているフィルタープレス。まるで清酒を搾る要領と同じで、いわばフィルター内に残る酒粕が「Re-食器」の陶土(ハイ土)。
の写真は、上述の円盤状の陶土(ハイ土)を土練機(どれんき)で適度な硬さに練り込んだローラーマシン成形用(ロクロ)の棒状の土。これを数センチの厚みに切り、成形機に一つづつ投入され食器がカタチづくられます。

ローラーマシンの成形過程ででてくる余分な陶土や失敗品は再度土練機に戻され、「Re-食器」用陶土として蘇ります。この焼成前の土のリサイクルは古くから美濃焼産地で行われ、「Re-食器」に限ったものではありません。

下の写真は、美濃焼産地内の問屋さんのショールーム。この問屋さんが扱う「Re-食器」を数多くみることができ、実際にお値打ちに買うこともできます。写真にはOlivaやsaisei-001といった「Re-食器」がみえます。

ご見学希望の方は、GL21ホームページの「お問い合わせ」をご利用ください



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